• Hisami

オランダ語と日本語

今日もオランダ関連で少し書いてみます。


先週のクラスレッスンの一つで「げんき1」第6課「〜から」を導入しました。


A:明日、授業を休みます。

B:どうしてですか。

A:病院にいきますから。


こんな感じですね。


ここで「どうして」という表現も導入されるのですが、学習者には「なぜ」のほうがよく知られているようで、「どうして」と「なぜ」の違いを説明します。

翻訳すると「どうして」は "How come?" または”What for?”(英国人の夫はWhat for?を使うそうです)、「なぜ」は "Why?" 。また「なぜ?』は直接的な質問なので、大人が多用するとoffensive(攻撃的、けんか腰)に聞こえる傾向があります。


言語感覚は個人差や文化の差があるので、一般的といっても全員全てに当てはまるわけではありません。そこで念のために、一般的説明の後「『なぜ?』は オランダ語では "Waarom?" だけど、これって offensive に聞こえる?」とみんなに聞いてみると、思った通り一斉に「NO!」と返って来て大爆笑。


オランダ人、特にアムステルダマーは直接的で無遠慮で無礼といってもいいくらいの人が多いと言われますが、それは言語にもよく現れています(というか、どっちが先なのかはよくわかりませんよね)。英語はアメリカ英語でも結構コンテクスト重視(高コンテクスト)ですが、オランダは断然低コンテクスト言語です。どういう意味かというと、「はい」の意味は必ず「はい」で、「いいえ」は必ず「いいえ」。日本語のように「はい」は必ずしも「肯定」を表しているわけではないし、「ちょっと・・・」が「いいえ」の役割を果たしていたり、場面によって同じ表現が全く逆の意味になる、ということはほぼありません。


上のレベルのクラスで「〜をしなければいけない」を教える時も、「文字通りの意味を翻訳すると ”It cannot be all rigth if you don't do something"」と伝えると、いつもため息、どよめきが起こります。英語だったら "must"や”have to"または"feel strongly need to"ですむところ、なんて回りくどい表現なのか・・・・ため息をつきたくなる気持ちもよくわかります。


それでも「げんき1」の4分の3が終了する頃には、日本語はこんなものという認識もできてくるようです(というか、これをわかってもらうのが教師の大事な仕事かと)が、それでも「本当にこんな表現を日常使っているのか」と聞かれることも。もちろん、躊躇なく「Yes, of course!」です。


直接的で無礼なオランダ人にしてみると日本語はとても不思議な言語のようです。でもそれが魅力というか、じわじわ効いてくるというか、レベル3くらいまでくるとすっかり虜になる人も増えてきます。


Culture coachの肩書をあげている私としては、こういった言葉のもつ文化的側面を教えていくことも大事にしたいと思っていますし、こうした知識、理解が言語学習には大切だと思っています。

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