語学教師としてのデビューは30年前。日本で2歳ー12歳の子供に英語を教えていました。
机も椅子もなく、みんなで輪になって床に座り遊びながら学ぶスタイルでした。
月曜日から金曜日まで毎日3クラスから5クラス教えていました。レッスンに行く前にオフィスで必ずきっちり教案を作り、必ず翌日にレッスンの進捗状況、反省点、子供たちの様子などを日誌に書き込むということを4年ほど続けました。
今になって思えば、これがものすごく役に立っています。
そしてもうひとつ、児童英語講師時代から今でもレッスンをする時に大切にしていることがあります。
それは、学習者がレッスン中に笑顔を見せていたかどうか、笑顔で教室を後にしたかどうかということ。
子供たちが英語を習うのは必要に迫られた理由があるからではなく、なにかいいこと、面白いことがあるから。一回のレッスンの中で最低一度は声をかけ、正しく答えられる機会を作ってあげていい気分になってもらいます。
教室の中でゲームをしながら走り回ったりして「あ〜、楽しかった!」と思ってもらえたらしめたモノ。そういう子供はまた次の週もレッスンに来てくれます。レッスンに続けて来れば、その気がなくてもいろいろなことを学んでいきます。
単純すぎるかもしれませんが、基本的には大人の語学学習だって似たようなものです。大人が「あ〜、楽しかった!」は走り回ったりすることではないけれど、満足感が得られるという点では同じはずです。そして教師と学習者との間の気持ち・感情の繋がり(信頼関係のベースになるもの)がない場所は「学びの場」にはならないし、学びの場がなければ「教師」の仕事は成り立たない・・・・
「語学を教える力」というのは、その前に必要最低限の「人間力」みたいなものがあってこそ育っていく気がするんですが、どうでしょう。
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